パスポートにスタンプを押さない国が増えている
海外旅行とパスポートの醍醐味は、行った国で押してもらうスタンプがどんどん貯まっていくことでしょう。あとで見返したときに「こんなにたくさん旅行したな」と感慨深くなるものです。
が、ここ数年で入国時のスタンプを押さない国がどんどん増えてきました。2023年、アメリカでさえスタンプを押さなくなったのはびつくりしました。
物理的なスタンプの意味
入国審査の際に物理的なスタンプが押されているかどうかはあまり意味がありません。パスポート情報や事前入国情報などがすべてクラウドに蓄積されていて、それと照合し、あとは不審な点があるかどうかだけが焦点になるからです。
なので入国時にスタンプを押さず、クラウド上で入国管理、出国の際も同様にクラウドで管理されています。
そのため、物理的なスタンプを押す理由はなく、今後もスタンプを押さなくなる国はどんどん増えると考えられます。
冊子型のパスポートの意味
冊子型のパスポートには利点があって、どれだけ入出国をしていて、どんな国を出入りしているかが専用端末がなくても一覧でわかることです。
これは私たち個人が見て楽しむものから、入国管理や職務質問の際にも参考にされます。
とは言え利点はこの程度で、本来はマイナンバーのようなデジタルデータで入管のシステムとクラウドで管理できれば良いため、最小限にするならばQRコードのようなものがひとつあればそれで十分になります。
アナログな国も未だ存在する
とは言え、今もまだ世界で冊子型のパスポートが使われているのは、未だ技術的な問題でクラウドで管理していない国もあるからです。本来はスタンプを押すべきですがそれすらしないようなずさんな国もあり、それを考えると数十年はこの冊子型のパスポートは使われ続けると考えられます。
入国のスタンプを押してくれるのがやっぱり嬉しい
最近シンガポールへ行くと、特定の国の人なら使える自動化ゲートがあり、これを使った入国スピードの速さには驚きました。
慣れていればパスポートの読み込み⇒右親指の指紋採取⇒顔写真撮影、という流れで1分もかからずに通過できるはずです。これは便利すぎて、もっと自動化ゲートの台数を増やしてほしいと思いますが、一方で自動化ゲート後に入国の記念スタンプを押してくれるところができたら嬉しいなと個人的には思います。
10年パスポートの全ページをスタンプで埋めてみたいという夢は今後限りなく実現不可能になっていくかもしれません。